高校受験は、多くのお子さんにとってはじめての受験となります。どこまで勉強すれば合格するか、過去問を解いても模試を解いても、不安は消えないのではないでしょうか。高校受験でまず勉強してほしい教科は、「国語」です。国語を勉強することで、全教科の土台となる学力が身につきます。高校受験の国語には大きく分けて、漢字・文法・長文読解・古典という分野があります。今回は一番難しいといわれる「長文読解」のコツと、勉強法をご紹介していきましょう。
1. 長文読解は的を絞って読むのがコツ!
高校入試の長文読解は、難しい文章が出題されます。長文読解に時間をかけすぎると、ほかの問題が解けなくなる可能性が出ます。
長文読解に時間をかけすぎないようにするには、先に問題の要点をつかみ、的を絞って長文を読み進めることが大切です。具体的にどうするかというと、問題を先にみてしまうのです。問題を先にみることで「文章のなにが問われているか」、「どこを探せばよいか」がわかり、文章の必要なところをピックアップできます。
長文読解は、小説文と論説文に分かれていますので、それぞれ詳しいコツをみていきましょう。
1-1. 小説文読解のコツは、登場人物と関係性・そのときの感情を把握すること
小説文の読解のコツは、文中の登場人物がだれか・関係性をきちんと把握することです。小説文の読解ではまず主語・述語を意識し、本文の主体を意識する必要があります。たとえば、主人公が一人称(僕・私)なら主人公目線の話で、三人称(主人公の名前・彼・彼女など)だと、筆者目線の話になります。
主語がないと成立しない英語と異なり、日本語は主語・述語がなくても成立する言語です。とくに会話文では、「それやっておいて」「わかったやっておくね」というように、主語が省略されがちです。だれの目線で話が進んでいるのか、話しているのはだれなのかを、文脈で判断できるようにしておきましょう。
同時に、登場人物の関係性も読み解くことが大切です。たとえば上下関係は、敬語の使い方でわかります。また言葉づかいがフランクなのか丁寧なのかで、親しいかそうでないのかも読み解けるでしょう。
小説文では登場人物の感情についても、よく問われます。読者の感情ではなく、登場人物の感情です。読者が「かわいそう」と思ったとしても、そこは問題になる部分ではありません。
感情表現を読み解くポイントは、「情景描写」です。うれしいときは「雲ひとつない青空」、ゆううつなときは「鉛色の空」など、感情の動きがわかるような表現が出ます。この表現を、情景描写といいます。登場人物の感情を問われたときは、情景描写を読んで喜怒哀楽を感じられるようにしていきましょう。
1-2. 論説文(説明文)のコツ
論説文(説明文)読解のコツも、まず先に問題をみることです。先に問題をみることで、なにが問われているかがわかります。問題に目を通したあとで文章を読み、「問いに対する答え」の根拠を探します。
根拠を探すときのキーポイントは、指示語や接続語です。この・その・どの・あのといった指示語は、指示語が指す部分に根拠がある傾向が多いです。「<このとき>の<この>とは、どれか選べ」というような、指示語の内容についてもよく出題されます。
また、しかし・けれども・だが、といった逆接の接続語の後ろには、筆者の意見や見解が述べられていることが多い傾向にあります。指示語・接続語が指す文には線を引き、大切な文章であるとわかるようにしておくとよいでしょう。
もうひとつ気をつけてほしいのが、「第一に・第二に」「まず・次に」というような、順番づけやナンバリングがされている文章です。順番づけ・ナンバリングをすることで、文章がわかりやすくなります。筆者が読んでほしい重要な部分だからこそ、わかりやすくしてあるのです。わかりやすく順番づけやナンバリングをしたあとには、筆者の意見や結論が書いてあることが多いでしょう。
文章は、ただ書かれているわけではありません。最初の段落はテーマや問題提起、次の段落はテーマについての具体例や筆者の考えというように、段落ごとにおおよその意味があります。それぞれの意味を理解し、段落同士のつながりを把握することで、論説文は読解しやすくなるでしょう。
2. まとめ
今回は、長文読解のコツをお伝えしました。長文読解に必要なのは、なんといっても「読解力」=「読む力」です。読む力とは、文字として読めるという意味ではなく、「文章の内容を理解できる」力です。読む力をつけるには、多くの文章を読むことが必要となります。小学校から読む力をつけ、受験の準備をしておくと、高校受験の合格率があがるでしょう。 読む力は高校受験だけでなく、人生のなかでも使える力となります。「個別教育LETS進学塾」では、小学生から読む力をつける指導をしています。小さいころから本を読むのが好きな子は、長文を読む力がついているので、あまり勉強しなくても長文読解ができることでしょう。お子さんに読む力をつけたいときは、「個別教育LETS進学塾」へご相談ください。一人ひとりの学力に応じて、読む力をつける指導をしていきます。皆様からのご相談を心よりお待ちしております。